オールアバウトTech Blog

株式会社オールアバウトのエンジニアブログです。

30分でSOLD OUT!!社内Googleアナリティクス勉強会

暑い日が続いていますね。みなさんいかがお過ごしでしょうか? はじめて登場いたします、プラットフォーム開発部のjimboです。 社内ではGAのお姉さんという愛称で呼ばれています...呼ばせています。 私の方からは 前回の記事に引き続き、弊社のデータ分析関連のお話をさせていただきます。

f:id:allabout-techblog:20180724173834j:plain:w500

GA360導入

導入背景

弊社では、2017年4月よりGoogleアナリティクス(以下GA)の有料版GA360にアップグレードを行い、弊社のメディアサービスを中心にアクセスデータを収集しております。

それまでは、Hadoopなどを利用した社内集計システムを中心にデータを蓄積してきましたが、メンテナンスにコストがかかることが問題になっていました。 また、編集、企画、営業などの各部署でアクセスデータによる分析を行う場合に必要なデータの抽出もシステム側のコストとしてかかっていました。

それらを踏まえ、アクセスデータを収集し蓄積するコスト削減、現場が自由にデータ分析できる環境づくりを目標にGA360の導入に踏み切りました。

導入施策

導入後行った施策として、大きくは次の二つに分けられます。

  • GAの分析環境を整える「GA360プラットフォーム整備」
  • 社員のGAへの理解を深める「GA社内勉強会」

GA360プラットフォーム整備

プラットフォームの整備として、優先的におこなった対応をいくつか紹介します。

  1. GAのユーザー登録作業を軽減させるため、社員マスタと連携させたユーザー登録の自動化
  2. 編集部のKPI達成状況を日々確認できるように、目標値と実績値を一つのグラフで見えるようデータスタジオでダッシュボードを作成したデータの見える化
  3. 弊社の18万本もの記事に対して、記事の付属情報をGAのカスタムディメンションより格納

上記3. について例を挙げて詳しく説明すると、弊社の人気記事「金持ちはやらない「貧乏な人」の生活習慣」が12のジャンルの中の「マネー」に属し、1,300のテーマの中の「ニューリッチへの道」に属し、900人のガイドさんの中の「午堂 登紀雄さん」に書いていただいた記事であることをフロントエンジニアと協力し設定していきました。

他にも記事の公開日、更新日なども格納することにより、記事が公開、更新されてからどのくらいのスパンで流入数が推移していくのか現場サイドの細かいデータ分析に役立っております。

GA社内勉強会

勉強会への思い

新しいツールを導入しても現場に利用してもらわなければ、無駄なコストになってしまいます。 弊社でも過去に高機能な外部のアクセス解析ツールを導入してきましたが、なかなか現場に浸透しないことが問題になっていました。 そこで、GA360の導入に際しては社内勉強会に力を注いできました。 導入してからの取り組みをどのように行ってきたのか順を追ってお話していきます。

勉強会カリキュラムの作成

私たちは人に教えるプロではないので、まずはプロの方に学ぶことから始めました。 オンライン学習サービス、外部セミナー、書籍等からどのような内容にするのか、どのように内容を伝えるのかを学び、カリキュラムは初級編、中級編、上級編と分けることにしました。

初級編では、Googleアナリティクスとはから始まり、リアルタイム、ユーザー、集客、行動、コンバージョンのメニュー構成、標準レポートの基本操作をハンズオン形式で行いました。
中級編では、カスタムレポートとセグメントの基本操作をハンズオン形式で行いました。 上級編では、各部署により知りたい内容が違うという意見から、部署単位での勉強会を行いました。 まずは各部署にヒアリングを行い、それに合わせた勉強会資料を作成し、少人数制で対話しながら勉強会を実施いたしました。

毎回勉強会後にはアンケートをとり、もらった意見を次回の勉強会に反映できるよう学習資料もバージョンアップしてきました。 ここまでで導入後約1年4カ月、勉強会開催回数35回、延べ参加人数295人となり、社員数150人の会社で一人当たり1.96回参加してもらったことになります。

勉強会の成果

f:id:allabout-techblog:20180724180745p:plain:w500 

※勉強会で作成するデータスタジオレポート

先日も新しいカリキュラム「Googleデータスタジオ ハンズオン」の申込を受け付けたところ、30分で20人の枠が埋まりました。 今年の新卒研修にも取り入れられ、中途採用者向けには、現場から依頼を受けて勉強会も実施するようになりました。とても嬉しい変化です。

また、1日平均2人のペースでGAの質問を受けており、現場で利用されていることが伺えます。 質問内容も変化してきており、最初は人気記事を調べる場合どのレポートを見たらいいですか?セッションについて詳しく知りたいなどの初歩的な質問から、最近ではGAのセグメント機能の質問が増え、現場でより深いデータ分析の要求が増えてきているようです。

GA360今後の課題と予定

勉強会に合わせて社内でとっているアンケートに最近書かれている内容として気になっていることは、「どんな指標を見たらいいか分からない」「GAを見ても次のアクションに繋げられない」というものです。 確かにデータ分析のトレンドも、ページ、サイト単位でPV、UU、セッションを追っていた時代から、ユーザー単位でのデータ取得&活用し、顧客の理解と体験構築へと繋げていくデータ分析が必要になってきていると考えられます。

ユーザー単位でのデータ取得のため、GA360プラットフォーム整備としては、Client IDとタイムスタンプもカスタムディメンションに設定し、ユーザー単位でのアクセスデータを参照できるようにしています。 しかし、このデータを使ってどのように顧客の理解と体験構築へと繋いでいくのかが課題となっています。

今後の予定としては、顧客理解のためにカスタマージャーニーマップやコンセプトダイアグラムなどの分析手法を使用し、GoogleデータスタジオやTableauなどのBIツールを使いデータをビジュアライズ化し分析を行い、弊社メディアでの体験構築へと繋げていきたいと思っています。

おわりに

GA勉強会で密かに一番大切にしていることは、参加者の名前と顔を事前に覚えておくことです。 みんなの貴重な一時間をもらうので、少しでも満足いく時間にしたいと思っています。 この勉強会をきっかけに社内のいろんな方と話せるようになったことも、私の財産です。

様々なデータを使ってメディアを成長させるため、あなたも一緒に勉強しませんか?一緒に働く仲間を募集しています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。